【記事紹介】羽澤ガーデン開発許可差し止め行政訴訟の取り下げが報道される

羽澤ガーデン(渋谷区広尾3丁目)を取りつぶしてのマンション建設計画に反対し、保存を求めていた近隣住民・文化人らが、事業主・三菱地所レジデンスと一定の合意ができたとして、開発許可差し止めの行政訴訟を取り下げたことが、11月22日の朝日新聞、毎日新聞で報道されている。


img656.jpg

img657.jpg
スポンサーサイト

【羽澤ガーデン】羽澤ガーデン保全運動の終焉

渋谷区広尾3丁目に存在した羽澤ガーデンは、マンション群建設のために取り壊され、その緑と文化は、もはや永遠に取り戻すことはできない。平成19年10月17日、周辺住民が開発許可差し止めの行政訴訟を提訴し、その後、著名文化人による羽澤ガーデンを守る会が設立されて保全運動は大きく盛り上がった。
しかし、事業主である三菱地所は、ついに開発工事に着手した。その後も、弁護団は交渉を続けて、新築されるマンションに既存の緑を最大限に残すこと、羽澤ガーデンの歴史を残す工夫をすること等で合意できたので、行政訴訟の取り下げることとなった。
長かった羽澤ガーデンの保全運動も遂に終わりを迎えた。
以下、羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会のステートメントである。


旧中村是公邸(羽澤ガーデン)のメモリーを保存する合意の成立について

羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会
総務理事 栗山尚一
総務理事 前野まさる
羽澤ガーデン開発差止訴訟弁護団長
弁護士 斉藤 驍

1 渋谷区広尾3丁目の旧中村是公邸(旧羽澤ガーデン)は、敷地全体が約3000坪の豊かな樹林につつまれた庭園があり、その中に大正時代に建てられた近代和風武家造りの母屋と離れがあった。中村是公は、夏目漱石と同年であり、無二の親友であった。満鉄総裁、東京市長等を歴任し、日本の近代史に大きな足跡を残した人物である。
この地には江戸時代から現在までの日本の歴史があり、庭と一体となる建物は、関東大震災、戦災、バブル期の乱開発をくぐり抜けてきた近代和風建築の貴重な証人であった。広尾・麻布周辺の景観を代表する豊かなみどりを擁し、また、第二次大戦後は料亭やレストランとして使用され、囲碁や将棋の名人戦の舞台となるなど、政治・経済・文化をはじめ、すそ野の広い人々とゆかりを持つところであった。
ところが、2007年に、これらの建物と樹木を取り払い敷地全体にマンションを建築する計画が発表された。
これをきっかけに、この地のみどりと歴史を体現した趣のある建物と庭を惜しむ「羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会」が結成され、建物と庭について国に重要文化財としての保存を働きかけ、周辺住民は裁判所に対して開発差し止めを求める訴訟を提起するなど、幅広く活動してきた。

2 しかし、残念なことに、マンション建築計画は進行し、昨年来、外周部の一部を残して樹木は伐採され、建物も取り壊されるに至った。
私たちは憤りを超えてこの状況に心を痛め、せめて、この地にあった旧是公邸が、歴史的文化的なものであり、敷地全体が庭園を包む豊かな樹林であったことの記憶を、本件土地上に建設されるマンションの内外にとどめたいと考え、開発事業者である三菱地所レジデンス株式会社と交渉を続けてきた。
これは難航したが、ようやく2012年11月19日、三菱地所レジデンス株式会社との間で、この方向での合意が「覚書」としてまとめられた。その詳細は資料のとおりである。これは、羽澤ガーデンを守る会の会員のみならず、みどりと文化に心を寄せる人々に見守って頂いた賜物である。

3 もはや庭園と豊かな樹林の大部分は失われ、私たちは、二度と、旧是公邸の3000坪の木立に包まれてみどりの大気に触れることも、豪壮な大正期の近代和風の邸宅を見ることもできない。
しかし今回、4年後の是公と漱石の生誕150周年を前に、このような異例の形で、この地にあったみどりと歴史ある文化的な邸宅の記憶が新たな建物の内外に彫り込まれたことは、都市で続く開発の際の「土地の文脈」の記憶を残す一つの新しいモデルとなったものであって、私たちの使命の一端は果たされたと考えている。
私たちの活動を、共感をもって見守って下さった方々に深く感謝するとともに、多くの国民の皆様の共感により豊かに活用されれば幸いである。
以 上

【羽澤ガーデン】羽澤ガーデンの文化の記憶を残すために

渋谷区広尾3丁目の羽澤ガーデンのマンション開発計画は、平成19年秋に着工しようとしたものの、近隣住民原告団による開発許可差し止め訴訟、著名文化人らによる「羽澤ガーデンを守る会」の結成等によって、約4年間、開発が凍結されていた。しかし、判決を待たず、昨年(平成23年)10月、開発業者である三菱地所(株)は、羽澤ガーデンを解体して、開発に着手した。
「羽澤ガーデンを守る会」は、現在、羽澤ガーデンの文化の痕跡を後世に残すために、三菱地所(株)と交渉を重ねている。

hanezawa2

羽澤の門

【羽澤ガーデン】マンション建築計画のお知らせ看板

文化財としての価値がある建物及び庭園を取り壊そうとしている羽澤ガーデン(渋谷区広尾3丁目)では、マンション建築計画のお知らせ看板が立てられた。
これによれば、地上3階、地下1階~3階のマンション3棟(実質6階~4階)の建築が計画されており、述べ床面積は18661㎡にもなる。平成24年6月1日着工予定、平成26年6月30日完成予定である。
4月の桜、5月の新緑、夏の蝉時雨、秋の紅葉、羽澤ガーデンの庭園は、もう二度と見られないのだろうか。都心から歴史と文化が、また一つ消えていく。

羽澤10月24日 005

【羽澤ガーデン】門が撤去され、小型ショベルカーが搬入された!

東京地裁で開発許可差し止め等の行政訴訟が係属中の羽澤ガーデン(渋谷区広尾3丁目)では、いよいよ開発業者(三菱地所)による解体作業が始まった。正門は撤去され、小型クレーン車が搬入され、敷石をはがしていた。
ここでもまたもやマンション開発のために、文化と歴史と緑が失われていくのであろうか。


羽澤10月24日 003
         羽澤ガーデンの正門付近(10月24日午後撮影)
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
ブログランキング
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
なかのひと
なかのひと
カウンター
情報提供求む

名前:
メール:
件名:
本文: