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【記事紹介・羽澤ガーデン】

渋谷区広尾3丁目の羽澤ガーデンの文化と環境を守る行政訴訟に関して、12月31日読売新聞が以下の通り報じている。


マンション建設で取り壊しの危機にある大正和風様式の邸宅「羽沢(はねざわ)ガーデン」(渋谷区広尾)を巡り、近隣住民ら17人が同区などに開発許可の差し止めを求めた行政訴訟が東京地裁で続いている。住民側は「邸宅には文化的価値があり、ガーデンの緑は周辺住民の貴重な財産。この景観と文化は切り離すことができない」と主張している。これまで建物の「文化的価値」を理由に差し止めが認められた訴訟はなく、注目が集まっている。(吉良敦岐)

1915年、旧満鉄総裁で東京市長も務めた中村是公が築いた。武家屋敷のような木造和風を基調としながら洋風の応接間や暖炉を採り入れている。敷地は約1万平方メートル。戦後、連合国軍総司令部(GHQ)関係者をもてなす料亭となり、将棋や囲碁の名人戦にも使われたが、老朽化で2005年に閉鎖された。
住民は「庭には松や桜などが植えられ、都心の一等地でまとまった緑が残された貴重な空間」という。

ここに地上3階、地下3階のマンション建設計画が浮上したのは07年夏。住民側は計画の許認可権を持つ同区などを相手取り、同年10月に提訴した。今年11月には裁判官が現地を訪れ、約1時間半の現場検証を行っている。原告の一人、橘充自(しゅうじ)さん(71)は「ガーデンは私有物だが、緑と文化を求める人々の社会的資産でもある。裁判官の現場検証は、慎重に審理をしている表れではないか」と話す。

詩人の大岡信さんや東京芸大の前野まさる名誉教授ら文化人も08年10月に「守る会」を結成し、川端達夫文部科学相(当時)と面会してガーデンを重要文化財に指定するように求めたり、ガーデンの魅力を伝えるイベントを開いたりしてきた。
前野さんは「東京は空襲で多くの建築が破壊され、都市に対する住民の愛着や誇りが薄れつつある。ガーデンは歴史の証言者で、保存すべき文化的価値が高い」と指摘する。

これに対し、所有者の食肉販売業「日山(ひやま)」(中央区)は「専門家から建物に特殊な技巧は施されていないと指摘されており、住民が主張するような『総合芸術作品』ではない」と反論する。また、「区に譲渡するにしても財政を脅かすほどの金額になる。遊休資産の活用は企業にとっては当然のことで、計画は断念しない」としている。

価値観が多様化 美しい景観を享受する「景観利益」を巡っては、住民がマンションの一部撤去を求めた国立マンション訴訟で、最高裁が2006年3月、「良好な風景として歴史的・文化的環境を形成している都市景観」が法的保護に値するとの初判断を示した。
これを機に、景観利益を主張する訴訟が全国に波及。万葉集にも詠まれた広島県の景勝地・鞆(とも)の浦で、港湾の埋め立て差し止めを求めた住民訴訟では、広島地裁が09年10月、「美しい景観は保護されるべき利益に当たる」として請求を認める判決を言い渡した。
しかし、住民側の訴えが認められたこうしたケースは少ない。三井上高井戸運動場(杉並区)でのマンション計画について、住民が「貴重な自然環境や魅力的な景観が失われる」として事業認可の取り消しを求めた訴訟や、浅草寺(台東区)近くに建設予定の高層マンションについて建設許可取り消しを求めた訴訟は、いずれも東京地裁で住民側が敗訴している。

横山信二・広島大教授(環境法)は「景観とは見た目の美しさだけではなく、そこから感じる心地良さや快適さも含まれる。住民が求めている価値観も多様化しており、歴史的、文化的利益も認められる可能性はある」と話している。

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           読売新聞都内版(12月31日)

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感謝

あけましておめでとうございます。
羽沢ガーデン問題の本質を、わかりやすくまとめた、すぐれた記事です。皆様のご支援で実現した、現場検証の影響と思います。
それにしても、所有者㈱日山の頑迷さにはあきれます。3年前の説明会と少しも変わらないことをコメントしています。
そのとき「特殊な技巧」がないという「専門家の指摘」の文書等の根拠を示すことを拒んだのは㈱日山でした。
「また、特殊な技巧」があるか否かが、文化的価値のすべてではないことは、明らかなでしょう。
憲法29条は「財産権はこれを犯してはならない。.財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。」と規定しています。
私有財産だからといって、貴重な文化財や緑の環境を破壊してはならないというのが、私たちの主張です。

No title

何事も日々の暮らしの積み重ねの上に物事は成り立ちます。
しかし、区民が少数で区にどのような形であれお願いをしたところで現在の首長では区内で解決などできるはずもありません。
読売新聞、毎日新聞、やがては朝日や産経でさえ渋谷区の危機的状況に目を向けざるを得なくなるでしょう・・・区長擁護の東京新聞記者に至っては報道の正義でさえかすんでしまいます。
小さな住民運動がやがておおきいうねりになることも珍しいことではありません。2011年はそんな「渋谷維新」に期待しています。
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