【羽澤ガーデン】裁判長交代による弁論更新が行われる

5月24日(火)11:00から、東京地裁103号法廷において、羽澤ガーデン(渋谷区広尾3丁目)の開発許可差し止め行政訴訟の口頭弁論が開かれた。
東京地裁行政部の民事38部では、杉原裁判長から定塚裁判長へ交代したために弁論更新が行われた。本来、裁判は同一の裁判官が、最初から最後まで審理をして判決を下すのが原則である。やむを得ず裁判官が途中交代した場合は、原告、被告の双方が、今までの審理過程の問題点や特に重要な論点に関して、新しい裁判官に訴えることができる。これが弁論更新である。

原告側は、以下の論点において弁論更新をした。被告側は、特に弁論更新はなし。

1.今回の人事における司法行政の問題点(斎藤弁護団長、武内弁護士)
この度、東京地裁行政部の民事38部の裁判長に就任した定塚裁判官は、3年前まで、同じ東京地裁行政部である民事3部の裁判長であった。その後、最高裁の事務総局情報管理課に配属され、この4月に民事38部の裁判長となった。かっては最高裁から地裁へ送り込まれる人事は希であったが、ここのところ東京地裁行政部へ3回続けて送りこまれている。ここに、平成17年の小田急大法廷判決に対する保守派の反動を感じざるを得ない。
裁判所は行政を追認する判断をしがちであるが、法と証拠に基づいた判決をお願いしたい。

2.裁判官の独立(斎藤弁護団長、武内弁護士)
これまで最高裁は、国の政策を追認する機関に成り下がっていた。司法の担う役割は、行政の暴走や不正を正すことにあり、三権分立の意義はここにある。
原子力発電所の建設については、最高裁は国の原発政策を追認し、多くの原発建設の許可処分取消訴訟を全て棄却してきた。裁判所が、住民の声に真摯に耳を傾け、国の主張を丸呑みせず、判決を下していたら、今回の原発事故は防げたかもしれない。その意味で、裁判所の責任は重い。
日本国憲法第76条は「裁判官は、その良心に従い独立して職権を行い、この憲法及び法律のみに拘束される。」と高らかに謳っている。

3.最近の判決における原告適格の後退(森近弁護士)
これまでの行政訴訟は、住民にとっては人生を賭けた訴えであるにも拘わらず、裁判所は原告適格(裁判に訴える資格)なしとして、門前払いをしてきた。それが平成17年の小田急大法廷判決によって、原告適格(裁判に訴える資格)は大きく前進した。しかし、最近は、浅草寺の景観訴訟の判決等に見られるように原告適格が後退している。
羽澤ガーデンの周辺住民には、本件、開発許可差し止め訴訟の原告適格があることは明白である。

4.羽澤ガーデンの文化性(富田弁護士)
羽澤ガーデンの現場検証に参加した弁護士として、又、一級建築士として、羽澤ガーデンの建物と庭が一体として作り出している文化性を説明した。

5.文化財保護法の解釈(田中弁護士)
文化財保護法によれば、国が有形文化財の中から重要文化財を指定するにあたって、所有者の同意は必要としていない。重要文化財は国民共通の財産であり、所有者と雖も勝手な取扱は許されない。


chisai
     東京地方裁判所

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有難うございます。

いつもご支援をいただきありがとうございます。
この文章を、私たちのブログにも、転載させていただきたく、よろしくお願い申し上げます。
渋谷区と三菱地所の裁判所への回答では、計画は放棄しないということで、羽沢ガーデンを破壊することは、断念されたわけではありません。詳しくはブログをご覧ください。

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日影規制逃れるため、近隣商業地域に高さ9.99m、幅60m

⇒ 一種低層地域の隣接住戸、日照ゼロ
http://www011.upp.so-net.ne.jp/matiren/11.5.4.matirennews.No.96.gif

川崎で最近「乱開発現地ツアー」というのがおこなわれたそうだが、高さ制限のない近隣商業地域なのに、高さを日影規制の対象となる10mからたった1センチ低い9.99mに抑えることで日影規制から逃れ、隣接の第1種低層住居地域に1分も陽が当たらない、などの事例があったという。

マンション計画変更指導を 景観問題江東区を提訴

江東区東雲1丁目で大手不動産会社が建設を計画している超高層マンションが景観を損なうとして、近隣住民が2011年5月30日、計画変更を指導するよう江東区に求める行政訴訟を東京地裁に起こした。
マンションの建築主は三井不動産レジデンシャルで、高さ約160メートルの43階建て延べ約62000平方メートル。7月1日に着工し2014年3月に完成する予定。同区では都市景観条例に基づき、延べ1000平方メートル以上の建物は、都市景観審議会で妥当性を審査する。
訴状では、計画は景観に配慮して周辺マンションが受け入れている高さや大きさなどの相互ルール「UR基準」などを守らず、地域の良好な景観を破壊すると指摘。「江東区が変更命令を出さないことは裁量権の逸脱だ」と訴えている。
東雲1丁目はURを中心に再開発され、135億円の国費が投じられた。今回の建設予定地にはもともとガス製造会社が立地し、住宅開発の網から漏れていた経緯がある。
http://twitter.com/ShinonomeDesign/status/75525271167582208
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