【国賠訴訟】渋谷オンブズマンの国賠訴訟が判例地方自治に掲載される

渋谷オンブズマンの国賠訴訟(公用車ガソリン代非開示処分慰謝料請求事件)が、判例地方自治(NO.343 平成23年7月号)に掲載されている。その31頁には、以下の通り記載されており、渋谷区の非開示処分の違法性が厳しく指摘されている。

(1)渋谷区は本件対象文書の記載内容自体には「区長車」「議長車」の明示がなく、区長車・議長車に係る部分が特定できないために本件公文書には当たらないと判断したと主張するが、原告が提出した情報公開請求書の「公文書を特定するために必要な事項」の記載からは、本件公文書の範囲を「区長車」「議長車」との明示がある文書に限定する趣旨は読み取れない。渋谷区は、本件公開請求や条例の趣旨に沿わない限定を独自に設け、公開すべき文書が不存在であることを理由に公開しなかったにすぎず、本件非公開処分に合理性があると認めるのは困難である。
(2)渋谷区長は、本件非開示処分に「当該文書については、不存在であるため。」という理由を附記しており、このような記載は、当該文書が物理的に不存在であるという趣旨に解されるが、本件公文書は、物理的に不存在であったのではなく、渋谷区が請求の対象となる文書に独自の限定を加えた上で、本件公文書を物理的に不存在であるとして扱ったものである。
 一般に行政処分における理由附記の制度が非開示の理由を開示請求者に知らせることによって、その不服申立てに便宜を与えることをもその趣旨としており(最高裁第三小法廷昭和60年1月22日判決)、条例でも、理由附記の程度は、非公開の根拠規定及び当該規定を適用する根拠が当該書面の記載自体から理解され得るものでなければならないとされている(条例9条の3第1項)のであるから、本件非開示処分において渋谷区職員が請求の対象に独自の限定を加えて文書を不存在と判断した過程については何ら記載がなく、「不存在である」としただけの上記記載は、その判断に対し的確に反論するための手がかりを何ら与えていることにはならず、理由附記としては十分であるとは認められない。
(3)以上によれば、本件非開示処分には合理性を認め難く、同処分の理由の附記も不十分であるから、本件公開請求に対する渋谷区職員の行為は違法であり、少なくとも過失があったというべきである。

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