【詳細】原告意見陳述書全文
訴状については、当ブログの9月25日に全文掲載してあります。
今回は、原告意見陳述書を全文掲載いたします。
原 告 意 見 陳 述 書
1.神宮前小学校国際交流学級の実態
まず、虚心坦懐に事実を見ていただきたいと思います。現在百数十名の児童が通学する公立小学校の一部を、私立インターナショナルスクールが間借りをしています。その使用料は無料であるにもかかわらず、私立インターナショナルスクールは生徒1人あたり年間約200万円の授業料等を取って利益を上げています。更には、渋谷区は税金で教室のリフォームをするという大サービスです。誰が見ても聞いてもおかしいと思いませんか。これが渋谷区立神宮前小学校の国際交流学級の実態なのです。
2.公立小学校の目的
公立小学校は、税金で建設され、税金で運営され、その目的は全ての児童に義務教育の機会を提供することです。とすれば、年間約200万円の授業料を支払うことが可能な、ごく一部の裕福な家庭の子供しか入学することができない私立学校に、無料で学校の一部を占有使用させ、校庭やプールも共用で使用させることが、公立小学校の使用目的に反していることは明らかだと思います。
3.私立学校開設の許認可権を持つ、神奈川県県民部学事振興課と東京都生活文化スポーツ局私学部私学行政課の見解
私達は、私立学校の開設にあたり許認可権を持つ、神奈川県と東京都の標記の部署へ情報公開請求をしたり、神宮前小学校国際交流学級に対する見解を聞いてみました。学校法人ホライゾン学園の本校は横浜にありますので、それを認可した神奈川県の見解では、「渋谷校を開くなら、学校法人の寄附行為を変更するか、新たに東京都から学校法人の認可を得なくてはならない。神奈川県には、寄附行為変更の申請は出ておらず、再三、呼び出しをかけているがなかなか来ない。渋谷区教育委員会からは何の連絡もない。」と話していました。東京都は「仮に認可の申請が提出されたとしても、施設の使用許可の期間が1年間で、毎年更新するという不安定な状態では、学校法人の認可はできない。」と話していました。
これらの視点からも、神宮前小学校国際交流学級は違法だと思います。
4.学校法人ホライゾン学園の平成19年度の計算書類
私達は、横浜市より情報公開請求によって、学校法人ホライゾン学園の平成19年度の計算書類を取得いたしました。計算書類とは予決算書のことです。その中の平成20年度資金収支予算書には、補助活動収入(渋谷校)という科目があります。
それによると、19年度当初予算額は38,870,000円、ところが決算額は0円、20年度予算額も0円となっています。これは、当初、渋谷校すなわち神宮前小学校国際交流学級の収入を見込んでのことだと思いますが、この3800万円余の金員はどこへ消えてしまったのでしょうか。是非、裁判所のお力で解明していただきたいと思います。
5.ホライゾン学園のホームページの謎
ホライゾン学園はホームページを持っています。それには、10月の初旬頃まで、神宮前小学校国際交流学級を「渋谷校」として宣伝しておりました。私達はそれを印刷して保存しております。ところが、9月25日に本件を提訴すると、その数日後に「渋谷校」の文字はホームページから消えました。
ホライゾン学園自身も、本件の違法性を認識したのではないのでしょうか。
6.公立学校施設整備費補助金等に係る財産処分手続きの欠落
渋谷区は、区立小学校をホライゾン学園が経営する私立学校の施設に転用したのでありますから、「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」(昭和30年8月27日法律第179号)の規定により、文部科学大臣の承認を経た上で、国庫補助相当額を国に納付する転用手続き(財産処分)が必要です。しかるに、渋谷区は、当該手続きをしないまま本件使用許可を出しています。そして、渋谷区は、私達が本件監査請求を提出した翌日である平成20年7月1日に財産処分承認申請を文部科学省宛にあわてて提出しています。
情報公開で取得した渋谷区教育委員会の記録によれば、「平成17年11月から平成18年6月にかけて、教育委員会事務局内において、トルコ人を中心とした子供達のための教育施設として神宮前小学校内施設を提供することについての法的な問題、国庫補助金の取扱いなどが検討された。」とありますが、いったい何を検討したのでしょうか。もし、気づかれなければ、国、東京都、神奈川県に黙ったままで、過ごしてしまおうと思っていたのでしょうか。
7.繰り返されるトルコ訪問
渋谷区長と一部区議会議員の、トルコ訪問は今回(平成20年9月2日から9月10日)で3回目です。前回は525万円(9人で8日間)、今回は、1156万円(12人で9日間)の税金が使われています。トルコでの滞在費は先方持ちのようです。トルコ訪問団の受け入れは1回、240万円の税金が使われています。双方、訪問すると宿泊費等は受入れ側が持つようです。官官接待の海外バージョンでしょうか。
そして今回のトルコ訪問後の9月議会では、桑原区長はトルコ訪問の意義を強調するために多くの時間を費やしています。また、渋谷区の区報でも、不自然なまでに紙面を割いて、トルコ訪問や国際交流学級の意義やその施策の正当性を強調しています。
8.「国際交流学級」「トルコ共和国との友好親善」等の美辞麗句を並べても、実態は幾重もの違法を重ねて、区民の共有財産である公立学校を、私立学校に無償で使用させているということです。すなわちこれは、区民に財務会計上の損害を与えているということです。区民の共有財産の適正、公平な管理運営を回復し、そしてそれは、社会正義と法秩序を回復することでもあると思います。裁判所の公正な判断をいただき、渋谷区という自治体のかかる異常事態を正常化したいと願う次第です。
今回は、原告意見陳述書を全文掲載いたします。
原 告 意 見 陳 述 書
1.神宮前小学校国際交流学級の実態
まず、虚心坦懐に事実を見ていただきたいと思います。現在百数十名の児童が通学する公立小学校の一部を、私立インターナショナルスクールが間借りをしています。その使用料は無料であるにもかかわらず、私立インターナショナルスクールは生徒1人あたり年間約200万円の授業料等を取って利益を上げています。更には、渋谷区は税金で教室のリフォームをするという大サービスです。誰が見ても聞いてもおかしいと思いませんか。これが渋谷区立神宮前小学校の国際交流学級の実態なのです。
2.公立小学校の目的
公立小学校は、税金で建設され、税金で運営され、その目的は全ての児童に義務教育の機会を提供することです。とすれば、年間約200万円の授業料を支払うことが可能な、ごく一部の裕福な家庭の子供しか入学することができない私立学校に、無料で学校の一部を占有使用させ、校庭やプールも共用で使用させることが、公立小学校の使用目的に反していることは明らかだと思います。
3.私立学校開設の許認可権を持つ、神奈川県県民部学事振興課と東京都生活文化スポーツ局私学部私学行政課の見解
私達は、私立学校の開設にあたり許認可権を持つ、神奈川県と東京都の標記の部署へ情報公開請求をしたり、神宮前小学校国際交流学級に対する見解を聞いてみました。学校法人ホライゾン学園の本校は横浜にありますので、それを認可した神奈川県の見解では、「渋谷校を開くなら、学校法人の寄附行為を変更するか、新たに東京都から学校法人の認可を得なくてはならない。神奈川県には、寄附行為変更の申請は出ておらず、再三、呼び出しをかけているがなかなか来ない。渋谷区教育委員会からは何の連絡もない。」と話していました。東京都は「仮に認可の申請が提出されたとしても、施設の使用許可の期間が1年間で、毎年更新するという不安定な状態では、学校法人の認可はできない。」と話していました。
これらの視点からも、神宮前小学校国際交流学級は違法だと思います。
4.学校法人ホライゾン学園の平成19年度の計算書類
私達は、横浜市より情報公開請求によって、学校法人ホライゾン学園の平成19年度の計算書類を取得いたしました。計算書類とは予決算書のことです。その中の平成20年度資金収支予算書には、補助活動収入(渋谷校)という科目があります。
それによると、19年度当初予算額は38,870,000円、ところが決算額は0円、20年度予算額も0円となっています。これは、当初、渋谷校すなわち神宮前小学校国際交流学級の収入を見込んでのことだと思いますが、この3800万円余の金員はどこへ消えてしまったのでしょうか。是非、裁判所のお力で解明していただきたいと思います。
5.ホライゾン学園のホームページの謎
ホライゾン学園はホームページを持っています。それには、10月の初旬頃まで、神宮前小学校国際交流学級を「渋谷校」として宣伝しておりました。私達はそれを印刷して保存しております。ところが、9月25日に本件を提訴すると、その数日後に「渋谷校」の文字はホームページから消えました。
ホライゾン学園自身も、本件の違法性を認識したのではないのでしょうか。
6.公立学校施設整備費補助金等に係る財産処分手続きの欠落
渋谷区は、区立小学校をホライゾン学園が経営する私立学校の施設に転用したのでありますから、「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」(昭和30年8月27日法律第179号)の規定により、文部科学大臣の承認を経た上で、国庫補助相当額を国に納付する転用手続き(財産処分)が必要です。しかるに、渋谷区は、当該手続きをしないまま本件使用許可を出しています。そして、渋谷区は、私達が本件監査請求を提出した翌日である平成20年7月1日に財産処分承認申請を文部科学省宛にあわてて提出しています。
情報公開で取得した渋谷区教育委員会の記録によれば、「平成17年11月から平成18年6月にかけて、教育委員会事務局内において、トルコ人を中心とした子供達のための教育施設として神宮前小学校内施設を提供することについての法的な問題、国庫補助金の取扱いなどが検討された。」とありますが、いったい何を検討したのでしょうか。もし、気づかれなければ、国、東京都、神奈川県に黙ったままで、過ごしてしまおうと思っていたのでしょうか。
7.繰り返されるトルコ訪問
渋谷区長と一部区議会議員の、トルコ訪問は今回(平成20年9月2日から9月10日)で3回目です。前回は525万円(9人で8日間)、今回は、1156万円(12人で9日間)の税金が使われています。トルコでの滞在費は先方持ちのようです。トルコ訪問団の受け入れは1回、240万円の税金が使われています。双方、訪問すると宿泊費等は受入れ側が持つようです。官官接待の海外バージョンでしょうか。
そして今回のトルコ訪問後の9月議会では、桑原区長はトルコ訪問の意義を強調するために多くの時間を費やしています。また、渋谷区の区報でも、不自然なまでに紙面を割いて、トルコ訪問や国際交流学級の意義やその施策の正当性を強調しています。
8.「国際交流学級」「トルコ共和国との友好親善」等の美辞麗句を並べても、実態は幾重もの違法を重ねて、区民の共有財産である公立学校を、私立学校に無償で使用させているということです。すなわちこれは、区民に財務会計上の損害を与えているということです。区民の共有財産の適正、公平な管理運営を回復し、そしてそれは、社会正義と法秩序を回復することでもあると思います。裁判所の公正な判断をいただき、渋谷区という自治体のかかる異常事態を正常化したいと願う次第です。
theme : 政治・地方自治・選挙
genre : 政治・経済

