【おやじ日本】原告団長の陳述書

5月11日(金)11時より、東京地裁民事2部に継続中の「おやじ日本事件」の弁論準備手続きが行われた。被告・渋谷区は、相変わらず、住民訴訟の要件を満たしていない不適法な訴訟であるから却下すべきだと本案前の主張をしてきた。
一方、原告側は以下の陳述書を提出して、渋谷区の欺瞞性を追及した。

陳 述 書

久 保 田  正 尚 

1(渋谷区との関係)
私は,渋谷区内に生れて,家族と共にずっと居住している者です。私は,従前から住民として渋谷区政には重大な関心を抱いており,住民主体の行政,住民の福祉を図る行政が実現されるよう,永年,住民の立場から行政のあり方について言うべき事は積極的に発言してきましたし,行政運営について,平成20年3月頃から渋谷区で行政監視活動を行ういわゆる市民オンブズマンとしての立場で,これを監視,チェックしていくために,渋谷区オンブズマンを組織して,継続的に活動を続けている者です。

2(渋谷区の違法な行政財産の管理の実態)
渋谷区は,私のこれまでの活動から判っただけで,以下の通り,複数の行政財産が特定非営利活動法人(NPO法人)に無償で便宜供与されていることが問題となって来ており,いずれも御庁民事2部に住民訴訟で係争中となっています。
時系列に沿って挙げると以下の通りとなります。
①渋谷区立神宮前小学校の空き教室を,NPO法人国際交流学級に無償使用させ,インターナショナルスクールを経営させている事件(以下「神宮前国際交流学級事件」といいます。)(平成20年(行ウ)第561号他)。
②渋谷区立勤労福祉会館の二階の一部を,NPO法人おやじ日本に無償使用させ,主たる事務所を開設させていた事件(以下「おやじ日本事件」という)(平成22年(行ウ)第278号)。これが正に本件です。
③渋谷区役所神南分庁舎の三階の一部を,(株)渋谷サービス公社がNPO法人シブヤ大学に無断転貸して,主たる事務所を開設させていたことを,渋谷区が黙過していた事件(以下「シブヤ大学事件」といいます。)(平成23年(行ウ)第706号)。
 
3 本件住民監査請求提出にいたるまでの経緯
⑴ 本件発覚のきっかけ
上記の「神宮前国際交流学級事件」は,平成19年5月1日から開始されましたが,平成18年秋頃より,神宮前小学校保護者の中から反対の声が上がり,渋谷区議会内でも議論され,渋谷区内では有名な事件でした。しかし,この件についての反対の声は,当初,主に神宮前小学校の教育環境の変化を心配するもので,行政財産の違法管理という財務会計上の行為に着目したものではありませんでした。私達が,神宮前国際交流学級事件の財務会計上の違法性に着目して,住民監査請求を提出したのは,平成20年6月30日のことです。
その後,平成21年の夏前だと記憶していますが,神宮前国際交流学級事件の原告の一人であるO氏から「勤労福祉会館の中に入っている『おやじ日本』も区の職員でもないのに区の施設を使っていて何だかおかしい」という情報を得て,私自身やオンブズマンの仲間が,おやじ日本の渋谷区内での動向について注目するようになり,同年秋頃より,情報公開請求,現場視察,原告の募集等の活動を始めたのです。
⑵「おやじ日本の使用実態」
正確な日時は記憶していませんが,平成22年1月~2月頃,私どもは,おやじ日本事務所の電話番号を調べて,そこに電話をした上で,同事務所を訪れました。同事務所は,勤労福祉会館内に,それまで全くなかった閉鎖スペースが会議室の真ん中に出来ていて,丸々一式が区切られて部屋のようになっているところに常設の形で存在していました。そこに,「おやじ日本」という団体が専用して使用している事務室があり,しかもその事務所は見た目にも真新しい感じがしたことから,初めて,その会議室の改装工事や引いてはおやじ日本そのものの存在について不審に思ったのです。
その日は平日の午後でしたが,事務所には女性事務員1人が常駐して居て,ドアを開けてくれ,おやじ日本のニュースレター等の資料を貰うことができました。そのときは,事務所の中央には,楕円形の大きなテーブルがあり,資料や書籍を整理する棚があったことを記憶しています。
しかも,部屋内にはおやじ日本専用の電話・FAXが引かれ,理事会・役員会がそこで定期的に開催され,パソコン・書類・図書等の備品が置かれ,常設の女性職員がそこに在中して,そのおやじ日本の職員が普通に部屋の開閉を管理していたのです。そのとき,私は事務所の内部の写真撮影は出来ませんでしたが,入り口の「おやじ日本」と大きく書かれた表札は写真撮影しておきました。
⑶(違法行為発覚の経緯)
その後,私が直ぐに渋谷区商工観光課の松本氏に電話で,一体どうしてこのような形になったのか,そこを誰がどうして使っているのか,どうしてそのために改修工事などをしたのかなどについて尋ねたところ,平成20年度決算事項別明細書(乙3)を見れば判りますよ,と言われたので,それを探して見たところ,意味がよく分からなかったので,直ぐに平成22年2月5日に情報公開請求をして,それに基づいて初めて本件改修工事の存在と改修費用の額などの具体的内容と問題点を知るに至ったのです。言われるままに乙3の書類だけを見ただけではその意味は全然判りませんでしたし,また,おやじ日本が使用している実際の現場を見ていなければ,乙3も,その後の情報開示請求した書類を見てもよくその意味は判らなかったと思います。
そして,私たちは,そのおやじ日本が使用しているスペースについての区の支出行為の有無とその工事金額を知ってからわずか18日でもって住民監査請求を行ったのです。
⑷(その後の調査の経緯)
渋谷区らは,本件改修工事費用の支出行為が行われたのが平成20年10月14日であるから,すでに行為のあった日から1年を経過した平成22年2月23日になされた住民監査請求は不適法で本件訴訟も不適法だとか,遅くとも平成20年度決算事項別明細書(乙3号証)が一般の閲覧に供された平成21年10月30日には本件改修工事について知ることができたから,そこから4ヶ月を経過してなされた住民監査請求は,正当な理由がないなどと言っているようです。しかし,乙3号証の決算事項別明細書には勤労福祉会館にかかる経費として「(3)各所改修工事」と記載されているだけであり,これでは一体なんのためのどのような改修工事が行われるのかを疑問に思うことすら出来ません。ましてや,本件のような部外者であるおやじ日本が使用する事務室とするための改修工事が行われるものか,などは全く知り得ないのですから,そもそも,このような記載では,一般住民にとって一体何が問題となるのか自体知ることも出来ないのです。
渋谷区らは,平成20年度決算別明細書(乙3号証)のほかに,平成20年度会計予算説明書(乙2号証)や予算委員会議事録(乙4号証)や予算特別委員会議事録(乙5号証)などをみれば,住民が本件改修工事について知ることが出来たことの根拠として挙げてもいます。しかし,それらの資料での記載においても,やはり,「勤労福祉会館2階会議室の改修」と書かれているだけであり,やはりそこから本件改修工事の存在やその問題点を知ることなど到底出来ません。特に乙5号証の予算特別委員会議事録では,大向地区の区民会館等の改築予定に伴い,その間の代替的な「会議スペースコーナー」を設けることが目的である旨記載されており,「事務室」が作られることなどは全く説明されていません。このような記載からは,本件使用部分のような,「事務室」を作るための改修工事であることが認識できないのはもちろんであり,ましてや,それがおやじ日本などいう私的団体の用に供するものとして改修されることなど全く示されていないのですから,そのことについて当時認識出来るはずはありません。
それどころか,予算特別委員会議事録(乙5)においては,本件改修工事を行って事務室を作り,それをおやじ日本に対して使用させるという目的などはみじんも説明されていないのですから,却って,当該改修は公的施設である他地区の区民会館改築に伴う代替会議スペースを作るための改修であるとの虚偽の説明がなされていたことになります。ですから,当時この議事録を仮に住民が見ても,この工事が私的団体であるおやじ日本に使用させるためのものであるとの認識は全く得られないものであったことを渋谷区が自認するようなものだと思います。
   
そもそも,住民が区の当該行為の存在を知ることが出来たとしても,当該行為が違法不当であることを知り得なければ,監査請求をなすことを住民に期待することは出来ないのですから,監査請求などすることは不可能なのです。
ですから,住民は,この支出行為が私的団体に過ぎない訴外おやじ日本に対して,行政財産である勤労福祉会館の一部を違法に使用させるため,被告が従来の会議室を「事務所」に改修工事を行って多額の費用を支出するものであるという,事実を知ることが出来なければ,それは,「客観的に見て監査請求をするに足りる程度に当該行為の存在または内容を知る」ことが出来たとは言えないはずです。
なお,一般に「相当な期間」がどの程度であるかは,事案によって異なり得ることであり一概には言えないとされているようですが,一般的には一ヶ月ないし二ヶ月程度が目安といわれているようですから,十二分に相当な期間内の請求であったと言えると思います。
また,被告は,元々このスペースが大向地区の区民会館等の改築予定に伴い,その間の代替的な「会議スペースコーナー」を設けることのための工事であったから,それを転用しただけで,改修工事自体はおやじ日本のためになされたものではない,というようです。しかし,大向地区の区民会館の代替施設として平成20年10月14日に工事して,その直後である平成20年11月1日にはもうおやじ日本に「会議スペースコーナー」でなく,「事務室」となった本件場所の使用を開始しているのですから,あまりに話が出来すぎていると思います。被告は「急速、取得した渋谷区松溝の国有地に大向区民会館を移設することとなったため、上記改修工事によって作られた多目的室が、当初の目的を当面失い、空いた状態になっていました。」などと都合のいい説明をしていますが,丁度工事を終えた時期に,「たまたま」そのスペースを利用したいと「平成20年10月ごろ」「おやじ日本と連携・協力して事業展開することとし、委託協定を結び、区の施設において、おやじ日本に事業遂行してもらおうと思っている。ついては、勤労福祉会館の一部を企画部に公用使用許可で使用させてほしい」という話しが出てきた,というのであるから,出来すぎた話しとしか思えません。それならば,大向区区民会館設置のために二重に区の予算を使ったということですし,空いたスペースが出来たのであればそれは区自身の活動のために有効に活用するなり,ちゃんと費用を徴収して,区民の財産を浪費することのないようしっかりと活用する,というのが筋なのではないでしょうか。
⑸(登記・定款の内容)
その後,私はおやじ日本の法人の登記,定款なども調べましたが,おやじ日本の定款の第2条には,「この法人は,主たる事務所を東京都渋谷区神南1丁目19番8号 渋谷区立勤労福祉会館2階に置く。」とあり,法人登記簿にも同様に記載されていましたので,社会的実態としては,勤労福祉会館という区の施設内に全くの第三者団体・会社のようなものが普通に事務所を借りて運営しているものと全く区別がつかない状況だったことは明らかです。もちろん,そのように登記されたのは平成21年2月だというのですから,被告らが,おやじ日本には勤労福祉会館の一室に占有がないと言っているときからそのようになっていたわけですし,占有があると言い出した段階でも,登記などの上でも全く変更はなかったのですから,いかに被告らの弁明が実態に反しているか判るとおもいます。

4(おやじ日本の使用実態等の推移)
さらに,その調査によれば,渋谷区は,おやじ日本に対して,平成18年7月23日から平成20年10月31日までの間は,渋谷区役所の地下駐車場内の一室を無償使用させており,そのときには「行政財産使用許可」を取っていたという事実が明らかになりました。ところが平成20年11月1日からは,おやじ日本は,所在場所を勤労福祉会館に移動することになり,そのときは「行政財産使用許可」を取らず,「公用使用許可」という手続で使用するようになっていた事実が明らかになったのです。なぜ,区がこのような不自然な変更をしたのかの理由は不明という他ありませんが,丁度,その移転に先立つ平成20年6月30日に,神宮前国際交流学級事件について住民から住民監査請求がなされ,引き続いて住民訴訟を提訴していていますので,おやじ日本に行政財産を無償使用させるに際しては,行政財産使用許可処分の取消を争われないようにと考えたとしか合理的に説明がつきません。
それだけでなく,渋谷区は,全く状況は変わっていないのに,今度は平成22年2月23日に至って,おやじ日本の区施設の使用について住民監査請求をしたところ,その後間もなく,公的使用許可による使用を止め,新たに再び,平成22年4月1日からの「行政財産使用許可」によって同じ場所をそのまま利用するようになったのです。おやじ日本の勤労福祉会館での使用実態はその前後を通じて全く変わっていません。おやじ日本の活動の内容も,その前後を通じて大きく変わることは全くないはずです。
被告は,おやじ日本が勤労福祉会館を使用する根拠が公的使用許可から行政財産使用許可に変わった理由について,「おやじ日本が、特定非営利活動法人として認証を受け、安定した運営を行うようになってきたことからおやじ日本の活動領域が広がったから」などとして,「全国での活動会員数が急激に増加し、理事会や法人運営に係る会議が定期的に行われ、全国各地でのおやじ日本の活動に賛同する団体の設立、設立準備への助言、協力をする筈、平成22年度を通し、おやじ日本の活動は、拡大しておりました。」と称しています。しかし,おやじ日本の活動はその前後で大きく変わったという事実はありませんし(会員数が急激に増加したというのであれば会員数の推移のデータぐらいは出して欲しいものです。),活動領域が広がったとしたそれよりもっと前の段階で既に広がっていたのですから,そもそも平成21年11月の段階で行政財産使用許可処分を取らなかった理由が不明です。
被告は,あたかも,おやじ日本が特定非営利法人となったから活動領域が拡大したかのようにも読める説明をしていますが,実際には,まだ,公的使用許可に基づいて勤労福祉会館の使用を始めた平成21年11月1日の直後である平成22年2月には既におやじ日本は特定非営利法人化しているのであり,活動領域の拡大と法人化はまったく無関係であることは明らかです。その後も長らくおやじ日本は同所を「占有」していないことになったまま平成22年3月に至っており,ただ平成22年4月に至って,本件訴訟に先立つ行政不服審査申立があった平成22年2月23日以後に至って,なぜか突如慌てて行政財産使用許可(平成22年4月1日)を行い,被告の言に拠れば,突如としておやじ日本が同所の占有をすることになった,というのであり,正にご都合主義の極みといわざるを得ません。
被告はさらに,平成22年4月まではおやじ日本の活動領域は広くなかった,としながら,それよりはるか以前の段階である平成20年11月1日までの段階ではやはり行政財産使用許可処分を取っておやじ日本が渋谷区の施設を利用させていたのですから,二重の意味で矛盾した弁明ですし,事実の指摘について渋谷区はこれまで全く反論が出来ていないのです。
そればかりか,渋谷区は,平成20年11月1日から平成22年4月1日までのおやじ日本の勤労福祉会館での使用と,平成22年4月1日以降の同使用について,「公用使用許可の手続に従っている以上、占有していたのは渋谷区企画部企画財政課であって、おやじ日本が本件使用部分を排他的に占有していた事実はありません」「なぜなら、この間、本件使用部分の鍵は、企画財政課が区民部商工観光課から預かり、おやじ日本関係者が平日はほぼ毎日出入りすることを考慮して、区民部の許可を得て鍵の一部をおやじ日本関係者に預けていましたが、おやじ日本関係者が、当該鍵で開錠及び施錠をする際には、毎日の使用開始時及び使用終了時に、勤労福祉会館受付にその旨を申し出るように伝えており、実際におやじ日本はそのようにしていました」「おやじ日本は、原則として平日の午前10時から午後4時まで本件使用部分を使用しており、これは、渋谷区役所の執務時間内に限られています。」などともいって,おやじ日本が平成21年11月1日から22年3月31日まで本件場所を使用していたことはおやじ日本の占有支配ではない,などと強弁しています。
しかし,普通のテナントスペースなどで,賃料を払って賃貸している店舗だってテナントビルの空いている時間だけ,ビルの管理者に預けてある鍵を一々渡してもらって出入りするだけなどというのは普通にあり,そんなことが占有支配の有無に関係があるはずがありません。却って被告は,当時おやじ日本の関係者が「平日はほぼ毎日出入りすること」「鍵の一部をおやじ日本関係者に預けていた」と自認していますが,それこそは,おやじ日本がこの場所を占有支配していたことのなによりの証明ではないのでしょうか。それとも,被告は,平成22年4月1日から使用の名目が行政財産使用許可になった瞬間,今度は,区役所の執務時間外でも,24時間自分が鍵を持って自由に出入りできるようになった,とでもいうのでしょうか。仮にそのようになったとしてもそれは管理態勢が変わっただけというだけですし,テナントが自分で鍵を持って24時間出入りする形のテナントもあり,そうでないテナントもあるというだけなのですから,そんなことは何ら占有支配の有無,性質如何に関わることでないことを自白するようなものだと思います。
このように,被告は,一方ではおやじ日本には占有が無く,他方では占有があった,などとして,色々と形式的・名目的な違いをあげつらっています。しかし,社会的実態として,渋谷区,おやじ日本の勤労福祉会館の使用方法,内容は全く前後で変わっていないことはこれまで説明した通りで,これを違うなどと強弁するのは,自分に不利な事実を意地でも認めないとするだけの全く破綻した論理に過ぎないと思います。

5(他事件との類似性)
先の第三の事件であるシブヤ大学事件では,不当利得を実際に得ていたシブヤ大学が本来渋谷区に返還すべき金員を,渋谷区の第三セクターである(株)渋谷サービス公社が渋谷区に返還して,あたかも損害が無くなったかのように装っていた事実が発覚しましたが,その後住民側が住民訴訟を提訴すると,シブヤ大学は不当利得の一部83万8913円を(株)渋谷サービス公社へ返還することになったという経緯がありました。
このように,渋谷区は,他の件でも,これくらいなら構わないだろうと違法行為を重ね,いい加減な行政運営をしてきており,その都度住民からのチェックで小手先の訂正・ごまかしを重ねていることは明らかですので,本件おやじ日本の件も,同様に違法不当な公私混同を取り繕って誤魔化そうとしているものであることは容易に理解できると思います。
このような場合になかなか本来の住民代表機関であるはずの区民議会が十分なチェック機能を果たさないので,我々がやむを得ず司法の場で正そうとしてきているのです。

6(おやじ日本の使用目的)
そもそも,何故に一民間団体に過ぎないおやじ日本に,区の貴重な財産で,一般人が借りれば目の玉が飛び出るほどの賃料を支払わなければならない施設を,全くの只で使わせなければならないのか,区側の色々な説明を聞いても全く理解が出来ません。
被告は,「これまで渋谷区において、青少年育成事業を種々実施してきたが、さらに拡充し、実効性のあるものとするために実際に地域社会において青少年健全育成に関わってきた民間団体であるおやじ日本と連携・協力して事業展開することとし、委託協定を結び、区の施設において、おやじ日本に事業遂行してもらおうと思っている」などとしたり,「おやじ日本の特定非営利活動法人としての固有の業務が拡大してきたことから、新年度からは本件使用部分において受託業務以外の業務も行えるよう、」とか,「おやじ日本自体が、青少年の健全育成という公益目的で設立された団体であること、及び一貫して青少年健全育成を推進するための活動を行ってきていたこと、からおやじ日本の活動が全体として高い公益性を有するものと認められ、そのようなおやじ日本が、渋谷区を拠点として情報を発信し、活動を拡大・発展していくこと自体、渋谷区にとっても有益と認められたことから、公有財産管理規則21条の2第1号の「国又は地方公共団体その他公共団体において、公用又は公共用に供するため使用する場合」に準じるものと認められました」などと,まるで意味を判っていない題目を唱えるかのように色々言っております。
しかし,なぜ,渋谷区自身が行っている,行うべきである「青少年育成事業」を自らが行わずに,単に「公益目的の活動を行ってきた」というだけで,そのような団体は他にもいくらでもあるのに,独りおやじ日本だけに無償で施設を独占的に利用させるという便益を与えていい,与えなければならないのでしょうか。全く理解が出来ません。
また,被告は,「本件使用部分は、既に述べたように空き室となっていたので、おやじ日本が当該使用部分を使用することによって、勤労福祉会館の設置目的又は用途が妨げられるおそれがあるとは認められませんでした。現に、利用者の方から、多目的室が一般貸出されていないので使えないこと、第一洋室の部屋の大きさが改修工事前より狭くなったことなどについて問合せ等が寄せられたことはありません。」などと言っていますが,牽強付会というほかありません。現に住民の一人である私達が,なぜ開放スペースだった部分を事務室のようにしてしまってそこを変な団体に独占的に使わせているのか,と「問い合わせ」「情報公開を求め」「訴訟」まで提起しているのです。これほどの抗議はないでしょうし,勤労福祉会館の本来の使用が出来なくなっていて変だ,という一住民の疑問,苦情から本件が始まっていることを全く等閑視するもので,全く理解できません。

7(渋谷区の欺罔)
「寝る前に星空が見えたが,夜が明けて一面雪化粧であれば,雪が降るのを見ていなくても,夜中に降ったと認定できる。」
最近,社会的に注目をあつめている,ある刑事事件で検察側が裁判員に対して述べた言葉です。直接証拠がなくても,常識の範囲で強く推認できるのであれば,それで判断をして欲しいということだということです。
渋谷区は,NPO法人おやじ日本に対して行政財産使用許可の手続きも踏まず,渋谷区立勤労福祉会館の一部を無償で使用させていた。これに対して渋谷区は「おやじ日本に勤労福祉会館の一部を占有させていなかった」と抗弁している。
しかし,おやじ日本の定款の第2条には,「この法人は,主たる事務所を東京都渋谷区神南1丁目19番8号 渋谷区立勤労福祉会館2階に置く。」とあり,法人登記簿にも同様に記載されている。部屋には電話・FAXが引かれ,理事会・役員会が定期的に開催され,パソコン・書類・図書等の備品が置かれ,おやじ日本の職員が鍵を持って部屋の開閉を管理している。
 このように,「夜中に降った雪」と同様に,常識の範囲で「おやじ日本の占有」は推認できると思います。

以上のとおり,間違いありません。

平成24年5月9日

東京地方裁判所民事第2部 御中

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まとめtyaiました【【おやじ日本】原告団長の陳述書】

5月11日(金)11時より、東京地裁民事2部に継続中の「おやじ日本事件」の弁論準備手続きが行われた。被告・渋谷区は、相変わらず、住民訴訟の要件を満たしていない不適法な訴訟であるから却下すべきだと本案前の主張をしてきた。一方、原告側は以下の陳述書を提出し...

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