【国賠訴訟】異議申し立ての諮問遅延事件の国賠訴訟

10月4日、東京高裁において、渋谷区が情報公開決定処分の異議申立を、審査会へ諮問するにあたり、大幅に遅延したことに対する国賠訴訟控訴審の第1回法廷が開かれた。
即日、結審して、11月29日に判決が言い渡される。

以下、被控訴人(渋谷オンブズマン)側の答弁書である。

答 弁 書

平成24年10月4日

東京高等裁判所第10民事部 御中

被控訴人訴訟代理人弁護士 本  間  久  雄

第1 控訴の趣旨に対する答弁
 1 本件控訴を棄却する。
 2 訴訟費用は、第1審、第2審とも控訴人の負担とする。
  との判決を求める。

第2 控訴の理由に対する答弁
1 はじめに
平成24年9月12日付で控訴人より控訴理由書が提出された。控訴人の控訴理由は、いずれも原審の主張の繰り返し、若しくは原審の主張を若干敷衍するものに過ぎず、敢えて反論するまではないと思われるものの、なお念のため、必要に応じて被控訴人の反論を展開していく。

2 国家賠償法上の違法はないとの主張に対する反論
(1)控訴理由書6ページ(3)①の事情について
 控訴人は、訴訟における主張・立証との整合を図る必要があり、審査会に対する諮問を遅らせたなどと主張しているが、自由選択主義(行政事件訴訟法8条1項)のもと、行政訴訟と異議申立ては当然に並行し得るものであるし、万一、控訴人が述べるような不都合が生じた場合、控訴人は、行政事件訴訟法8条3項に基づき、訴訟手続の中止を申し出ればよく、控訴人の述べる理由によって諮問を遅らせることは、簡易迅速な救済を目的とした異議申立ての制度趣旨を根本から没却することになる。
 したがって、①の事情は、控訴人の違法性を阻却する事情にはならない。
(2)控訴理由書6ページ(3)②の事情について
 控訴人は、被控訴人が取消訴訟に傾注していたなどと主張しているが、訴訟を提起した以上、訴訟追行に全力を尽くすのは当然のことであり、②の事情は、控訴人の違法性を阻却する事情にはならない。
(3)控訴理由書6ページ(3)③の事情について
 控訴人は、不服申立ての件数が増加したなどと主張しているが、異議申立て件数は、最大でも年間17件(教育委員会実施機関分は7件)であり、A4用紙1枚程度の諮問書をつけて情報公開審査会に諮問をするだけの諮問行為に支障をきたすだけの件数であるとは到底言えない。
 したがって、③の事情は、控訴人の違法性を阻却する事情にはならない。
(4)控訴理由書7ページ④の事情について
 国の行政機関において、申し合わせの期間を大幅に超える事案が多数存在していたとしても、それは、国においても、控訴人と同様の違法行為がなされていたということを示すものに過ぎず、控訴人の主張は、「スピード違反をしている車は沢山あるのだから、自分にスピード違反は成立しない。」と述べているに等しい暴論である。そもそも、教育委員会による諮問遅延行為は、90日にとどまらず、約10か月間ないし1年2か月間と国の事例と比較しても、極めて長期間に及んでいる。
 したがって、④の事情は、控訴人の違法性を阻却する事情にはならない。なお、この点に関し、各府省申合せは、現在から7年も前(平成17年8月3日)になされていること、各府省申合せ以後、諮問遅延状況について改善がみられている(異議申立てから諮問まで90日を超えている事案は、29.2パーセント(平成20年度)、24.7パーセント(平成21年度)、19.2パーセント(平成22年度)と年を追うごとに減少している。)ことは、注目すべき事実である。

3 被控訴人に損害が発生していないとの主張に対する反論
(1)審査会は、付属機関に過ぎず、被控訴人は、反射的利益を享受しているに過ぎないとの主張について
 本件条例11条は、異議申立てがあった場合は、原則として審査会に諮問しなければならないとしていること、本件条例11条の2は、諮問をした場合は、異議申立人に通知をしなければならないとしていること、審査会では、訴訟と異なりインカメラ審査が認めれらていることから、控訴人が審査会で審査を受ける利益・期待権は、法的に保護すべき利益である。
(2)損害発生の具体的事実認定がなされていない、被控訴人が、迅速に審査を受けられないのは本件諮問までに本件期間を要したことのみによるものではないとな主張について
 審査会への諮問が遅れることは、ただ単に審査期間が長くなることのみならず、異議申立人に、自分の異議申立てが実施機関のもとに事案が留め置かれているのか、審査会での審査に時間がかかっているのかすら不明確となり、異議申立人に不信感・不安感を持たせるとともに、焦燥感にさいなますことになる(甲7号証参照)。
 したがって、教育委員会が迅速に諮問をしないことは、ただ単に審査期間が長くなるのみならず、(仮に諮問遅滞によって審査期間が伸びなくても)被控訴人に教育委員会に対する不信感・不安感を募らせ、焦燥感にさいなませることになり、被控訴人に精神的損害が発生していることは明白である。

4 結語
 以上の次第であるから、控訴人の控訴理由はいずれも失当であり、原判決の判断は正当なものであり、控訴人の控訴は速やかに棄却されなければならない。

以 上
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弁護士もいる渋谷オンブズマン

この区政、教育委員会の異常さを訴えることできませんか?

法的に問題ないのですか?

教育委員会や区長にいくら区民が言っても全然聞いてもらえません

法とか、もっと抑止力があるものがないでしょうか?

国や都に苦情が言えないでしょうか?

真剣に悩んでいます
どなたかアドバイスをください

No title

およそ行政は、
こんな渋谷区でも国や都と対等です。
国や都も、渋谷区に関与できないのです。

逆に住民が渋谷区に活発に参加し、
住民自治、そして団体自治されることが予定され、
期待されているのです。

渋谷区の違法な行為については、
住民を代表して渋谷オンブズマンが訴訟を提起していますね。
私たちはどんどん訴訟にも参加しましょう。(ガッツだね)

しかし渋谷区の不当な行為については、訴訟を提起できません。
ですからこれこそが、すなわち渋谷区の不当な行為をも正すことが、
特に私たち住民に期待されているのです。(ファイトだぜ)

悩んじゃいますよね。
いや、悩むのやめちゃいましょ。
どんどん参加して、渋谷区を改善しましょうね。(ハッピーだべ)
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