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【ホライゾン学園】原告準備書面④

神宮前国際交流学級(ホライゾン学園)事件住民訴訟は、住民監査請求を提出して以来、実に4年8月の歳月が経て結審を迎えた。原告側、最終準備書面を数回に分けて紹介する。第4回目は、神宮前国際交流学級の教育内容に関してである。
以下、準備書面のその④である。

4 教育内容=トルコ共和国の公教育は実施されていないこと
(1)英語による授業についての被告らの認否
 原告は、平成20年(行ウ)第561号事件の訴状6頁で、「ホライゾン学園では、授業はすべて英語で行われ、英語以外は使用してはいけないことになっており、トルコ語は使用されていない。」と主張したのに対し、被告らは答弁書9頁で、「不知」との認否をしている(他事件も同様である)。
しかし、教育委員会は、本件処分前に、ホライゾン学園横浜校の見学を行っているので、当然のことながら英語による授業を目の当たりにしており、実態はインターナショナルスクールであることも認識していた。
 ちなみに、柴田証人は、平成18年5月ころ、トルコ人の子どもたちの教育現場がどのようなものかを知るために、ホライゾン学園横浜校の見学に行き、紹介された同年9月ころ、及び、同年11月ころも見学に行っており、4回くらい見学している(7頁)。そして、英語で授業が行われていることも確認している(34頁)。
 しかし、見学に行く以前の平成17年11月、桑原区長はウナイドゥン大使と一緒に神宮前小学校に行き、トルコ人の教育場所として適切かどうかを見てもらっており、よろしくお願いしますとの返事を得ている。英語で授業が行われていることを確認する前に、桑原区長は神宮前小学校について、ゴー・サインを出していたのである。その後、英語による授業だと分かったが、今さら引き返す訳にはいかなかったのが真相であると思われる。
 被告の「不知」という認否は、本件許可処分当時、英語による授業が行われていることを知っていたことを認めると、「原則として、在日トルコ人子弟のための教育施設であること」「インターナショナルスクールを前提としないこと」という条件に違反することを承知で本件許可処分をしたことになるので、やむなく「不知」にしたものとしか考えられない。
 教育委員会は、桑原区長の独断専行を追認せざるを得ない立場に追い込まれていたのである(ここにも区長と教育委員会との力関係が現れている。)。

(2)被告らは、神宮前国際交流学級開設時に、ホライゾン学園がトルコ人保護者に希望を聞いたところ、英語教育に力を入れてほしい、トルコ人だけでなく様々な国の子供と触れ合える環境で教育を受けさせたいとの要望が多く出され、英語で授業を行うことにし、そのためには英語圏のカリキュラムを使用することが合理的であるので、英国のカリキュラムを採用した旨主張する(準備書面(11)の2~3頁)。
 上記主張は、ホライゾン学園が英語の授業を採用していることの説明にはなるが、「原則として、在日トルコ人のこどもたちのための教育施設であること」という条件には合致しない。上記主張は、神宮前国際交流学級開設時に、英語の授業にするか、トルコ語の授業にするか、いずれも選択可能であったかのような印象を与える。しかし、補充的にトルコ語の授業を行うことは可能であっても、全面的にトルコ語の授業を行える体制になかったことは明らかである。
もともと、トルコ共和国大使館からの要望は「トルコ人の子弟を中心とした子どもたちのための教育施設の提供」であり、「原則として、在日トルコ人子弟のために教育施設であること」「インターナショナルスクールを前提としないこと」が条件となっていた(被告準備書面(1)3頁)。
 義務教育において母国語や公用語を使用しないということは、母国の文化、歴史、伝統の否定ないし軽視につながるものであり、およそどこの国もそのような政策はとっていない。被告らは、「本件準備会は、神宮前国際交流学級の運営を通じ、トルコ人の子弟に対し、我が国の小学校における義務教育に相当する初等教育を行う」と述べている(被告準備書面(9)13頁)。
 しかし、英語で授業が行われているということは、「原則として、在日トルコ人子弟のために教育施設であること」という条件に反している。
 また、日本人の児童は対象としないことは履行されているようであるが、実態はインターナショナルスクールそのものである。

(3)上記説明だけでは不十分と考えたのか、被告らは、トルコ語の国語の授業やトルコ語を用いた社会、算数の授業も行っている旨主張する(準備書面(11)の3~4頁)。
 ウル・ケナン証人は、トルコ語の授業は希望者に対して土曜日午前中に2時間行われていると証言している。また、火曜日、水曜日、木曜日の放課後も選択制でトルコ語に1コマ40分の授業が行われているが、1人で1コマしか選べず、トルコ語を選択しているのは5,6名であると証言している。
原告は、国語に相当する授業があり、トルコ人に対する国語は、当然のことながらトルコ語で行われているものと考えていた。しかし、ウル・ケナン証言によれば、トルコ語の授業は、希望者に対して、多くて週2回しか行われていない。
 従って、希望者に対して、補充的にトルコ語の授業が行われていたとしても、全体としては、英国のカリキュラムに基づいて英語の授業が行われているという実態を考えると、トルコ人の子弟に対し、「我が国の小学校における義務教育に相当する初等教育」が行われているとは言えないことは明らかである。

(4)本件許可処分の問題点の1つは、教育委員会は、使用許可処分の前に、ホライゾン学園では英国のカリキュラムに基づいて英語の授業が行われており、トルコ人の子弟に対し、「我が国の小学校における義務教育に相当する初等教育」が行われているとは言えないことを認識しながら、本件許可処分を行ったことである。
 なお、柴田証人は、神宮前国際交流学級を経てトルコに戻った場合、その相当学年に、そしてまた進学できるという意味で、トルコの教育がなされていたと思っている旨証言している(32頁)。
 しかし、上記証言を裏付けるものは何もないし、少なくとも、本件許可処分前に、英語で行われる授業がトルコにおける初等教育に該当するかどうかを検討した形跡は全くない。

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