【守秘義務】守秘義務を考える

地方公務員には守秘義務が存在し、地方議員も地方公務員法3条3項によって、特別職の地方公務員であるから守秘義務が生じる。
守秘義務の内容は、以下の通り概説される。

《守秘義務とは》
職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。(地方公務員法第3条第1項)
秘密を漏らすとは、秘密事項を文書で表示すること、口頭で伝達することをはじめ、秘密事項の漏洩を黙認する不作為も含まれる。
法令による証人、鑑定人等となり、職務上の秘密に属する事項を発表する場合においては、任命権者(退職者については、その退職した職又はこれに相当する職に係る任命権者)の許可を受けなければならない。この許可は、法律に特別の定がある場合を除く外、拒むことができない。(同法第34条第2項、第3項)

《罰則に関して》
守秘義務に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は3万円以下の罰金に処する。(同法第60条第2項)
すなわち、この義務に違反することは公共又は個人の利益を直接に侵害するため、行政庁内部の処分(懲戒処分)のみならず、刑事罰の規定を設けることによってその利益を保護しているのである。

《「秘密」とは》
ここでいう「秘密」とは、一般的に了知されていない事実であって、それを一般に了知せしめることが一定の利益の侵害にると客観的に考えられるものをいう。法律上の「秘密」に該当するか否かは、公的・私的を問わず、それが客観的にみて秘密に該当する「実質的秘密」でなければならない。
「職務上知り得た秘密」とは、職員が職務遂行上知り得た秘密をいう。
自らの担当外の事項であっても、これに含まれる。ただし、職務に何ら関係なく、偶然に見聞したに過ぎないものはこれに含まれない。
「職務上の秘密」とは、当該職員の職務上の所掌に属する秘密をいう。
したがって、「職務上知り得た秘密」であって「職務上の秘密」でないものについては、証人、鑑定人等となった場合において、同法第34条第2項にいう任命権者の許可を要しないこととなる。これは、職員が職務に関係のない一私人として証言、鑑定等を行う場合であっても同様である。

《判例》
最高裁は昭和52年、国家公務員法違反に問われた税務署職員の裁判で、漏らした情報が(1)公になっていない(2)秘密として保護すべきだ-の2つの条件を満たす場合に、守秘義務の対象になるという判断を示した。
さらに、日米の沖縄返還協定に関する外交機密を不当に入手したとして、元毎日新聞記者の西山太吉さんが同法違反に問われた刑事裁判で、最高裁は53年「実質的にも秘密として保護するに値するもの」かどうかで守秘義務の対象が決まると判示した。
つまり、行政機関が形式的に秘密として扱っていただけでは、仮に漏らしても罪に問えないという考え方で、マル秘のはんこが押してある書類は全部秘密という『形式秘説』という考え方ではないということである。

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