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【羽澤ガーデン】「羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会」が川端文部科学大臣と面会

昨日(14日)、「羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会」のメンバーが川端文部科学大臣と面会し、羽澤ガーデンの重要文化財指定を再び要請した。前野まさる、有馬冨美子、須田大春、福川裕一、斎藤驍の各理事が出席して、以下の要請書を手渡し、その後、文部科学省内で記者会見した(写真)。

文科省 007

文部科学大臣 川端達夫 殿

羽澤ガーデンの重要文化財指定を推進することを求める要請書

 我々は、昨年(2009年)10月21日、歴史的とされる政権交代の直後に羽澤ガーデンを重要文化財(史跡又は名勝)として保全、指定するよう要請した。
 その際、羽澤ガーデンの文化的意義について、要旨以下のとおり指摘した。

「羽澤ガーデンは、渋谷区広尾三丁目77-1、麻布・六本木に連なる広尾の丘の南斜面にある。すぐ傍らには日本赤十字医療センターや聖心女子大学、有栖川宮記念公園等々がある。敷地は約3,000坪、半分の1,500坪がうっそうとした緑をたたえた樹林となっている。この丘は、都心の希少な緑地であり、かつ唯一の低層住宅地となっている。
 羽澤ガーデンは、中村是公が大正4年(1915年)に私邸として築いた。是公は、夏目漱石の大学予備門時代から始まる生涯の友であり、『満韓ところどころ』等の作品からも深い交りの程が偲ばれる。旧満鉄総裁、東京市長等を歴任し、明治大正期の官僚・実業家・政治家を代表する人物の一人である。
その建物は、武家屋敷を思わせる豪壮な和風の造りに洋風応接間をしつらえて当時のモダニズムの雰囲気を色濃くかもし出す。また土地の高低差を利用して高木、灌木等を配した緑滴る庭が一体となってこれを包み込んでいる。
 戦後、この建物と杜は、地名にちなみ『羽澤ガーデン』と名付けられ、GHQにより日本文化のカルチャーセンターとされ、その後料亭となった。各界の著名の士が訪れ、将棋の大山康晴と升田幸三、囲碁の趙治勲と小林光一との名勝負の舞台ともなった。」

 写真、図面等一連の資料をお渡しし、ご説明申し上げたところ、貴職は、この点について「充分理解できる」とされ、我々の要望に前向きに対処されたことに対し、心から謝意を表したい。
これを受けて、我々は、その年の12月15日、夏目漱石の「満韓ところどころ」公刊百周年を記念して、羽澤ガーデンを手掛かりとし、近現代史の盲点を洗い出すこと等を目的として、「坂路の雲」と題するフォーラムを国際文化会館において開催した。その内容は別紙資料1のとおりであり、我々の会の関係者はもとより、多くの方々のほか、我が国を代表するメディアの方々の参加を得ることができた。
ちょうどその頃、第二次大戦後に羽澤ガーデンがGHQのカルチャーセンターから料亭へ転換した60年の歴史を肌身にしみて承知している元女将森美恵子氏の回顧録「楓の記」が公表された(資料2)。これを一読すればすぐ分かるのであるが、羽澤ガーデンを訪れたGHQの要人の妻女、歴代総理、芸術家等知名の人々や、大正初期の和風モダニズムをまざまざと見せる建物と敷地の写真等が復元されているばかりでなく、なによりも彼女の当事者としての鮮やかな記憶により、羽澤ガーデンが第二次大戦後から現在に至るまでの歴史の重要な節目を刻み込んでいることである。羽澤ガーデンは、比肩するものを見出すことが難しい重要文化財(史跡又は名勝)であることを直接・明確に示す新しい貴重な資料であることはいうまでもない。
このように、羽澤ガーデンの文化的意義は否定しがたいものになっているにもかかわらず、あるいはその故であろうか、事業者側はいまだに現地を公開しようとしていない。この異様な姿勢には我々も大変驚いているが、裁判所も奇異な印象を抱いているようである。このような状態で開発を強行し、かけがえのない文化財を闇から闇へと葬り、灰燼に帰することは到底許されることではないと我々は確信する。
 既に貴職にお渡し済みの意見書において、法律専門家が判例・通説として確言しているとおり、重要文化財の指定には所有者の同意を必要としない。あたかもこれが必要であるかのように取り扱ってきた従前の慣行は、すみやかに改めなければならないことはいうまでもないところである。
 したがって、貴職におかれては、すみやかに現場を視察されると共に、文化財保護法に従って重要文化財(史跡又は名勝)指定のため、文化審議会に諮問することが求められている。極言すれば、火急の場合であるから、法の許すあらゆる手段を尽くして、羽澤ガーデンを是非保存して頂きたい。
 鳩山総理大臣の言われる「コンクリートから人へ」の転換は、まさに文化の領域においてこそ、まず実現すべきであろう。
以 上

2010年(平成22年)4月14日

羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会
総務理事 栗山尚一(元駐米大使・外務事務次官)
総務理事 前野まさる
(東京藝大名誉教授・日本イコモス国内委員会顧問)
理事 園部逸夫(元最高裁判所判事)
理事 有馬冨美子(中村是公孫)
理事 黒井千次(作家)
理事 鷲尾悦也(元連合会長)
理事 中林忠良(版画家・東京藝大名誉教授)
理事 須田大春(文明評論家)
理事 三田誠広(作家)
理事 福川裕一(千葉大学大学院工学研究科教授)
理事 西村幸夫(東京大学大学院工学研究科教授)
事務局担当理事 斉藤 驍(弁護士)
設立発起人 辻井 喬(詩人・作家)
同 大岡 信(詩人)
同 半藤一利(作家)
同 加賀乙彦(作家・精神科医)
同 木原啓吉
(日本ナショナル・トラスト協会名誉会長)
同 淡路剛久
(早稲田大学法務研究科客員教授・日本環境会議)
同 小早川光郎
(東京大学大学院法学政治学研究科教授・公法学会)
同 東 公平(元朝日新聞将棋観戦記者)
同 池田昌二(元朝日新聞社学芸部長、名人戦主催)
ほか 50名

(守る会事務局連絡先)
〒102-0093 東京都千代田区平河町1丁目8番2号
山京半蔵門パレス302 斉藤驍法律事務所内
 電話:03-3237-0888 Fax:03-3237-0890
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No title

羽澤ガーデンが料亭としてあったころ訪れたことがあると知人から聞きました。とてもすばらしいところだそうです。
庶民には手の届かぬ場所で、なじみはありませんが、昭和の歴史を刻み、何より、得難い都心の緑のもりは保存されると良いと思います。
失うのにはどれほどの労力も必要ありませんが、二度と得られない文化の香りはなくしたらもとにもどりません。保存を望みます。活動されてる方々、頑張ってください。
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